クリーニングの防水・撥水加工オプションとは|メリットや料金、対象商品を紹介
オプションサービスで撥水加工を扱っているクリーニング店は多くありますが、どのような効果があるのか、防水加工とは異なるのか、気になったことはありませんか。クリーニング店の撥水加工は、市販の撥水スプレーを噴霧するのとは効果が異なります。クリーニング店の撥水加工について、防水加工との違いや仕組み、メリットなどを中心に紹介していきます。
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クリーニングの撥水(防水)加工とは
クリーニング店の撥水加工サービスとは、洗濯後の衣類の表面に、水をはじく成分を付着させる加工を行うものです。撥水加工は布目の隙間は塞がれないことから、空気や蒸気は通り抜けるため、蒸れにくいのが特徴です。
撥水加工に似たものに防水加工があり、撥水加工は通気性防水加工、防水加工は非通気性防水加工とも呼ばれています。防水加工は、パラフィンなどをコーティングすることで布目の隙間をなくす加工をいい、水の浸透を完全に防ぐ点が撥水加工とは違います。また、防水加工は空気や蒸気を通さないため蒸れやすいのも、撥水加工とは異なる点です。
撥水加工は、湿気の多い環境で着用したときに不快に感じにくいことが利点ですが、防水加工のように完全に水分を通さない加工ではない点に注意が必要です。
クリーニングの撥水加工は永久に持続するわけではなく、効果が続くのは一般的にワンシーズン程度です。また、クリーニングに出すと、撥水加工の効果はなくなります。頻繁に着るスーツなどはワンシーズンに2~3回程度、撥水加工を行うのがおすすめです。
クリーニングの撥水加工の仕組み
クリーニング店の撥水加工で主に使用されるのは、フッ素樹脂やシリコン樹脂です。こうした成分に衣類を漬け込むか、あるいはムラなく噴霧した後、熱乾燥が行われます。水滴よりも小さな成分がトゲ状に付着することで、衣類に水分を浸透しにくくさせます。そのため、撥水加工を行った衣類は、水分をサッと拭き取るだけで生地に浸透していくのを防げます。
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クリーニングの撥水加工のメリット
洋服に撥水加工するメリットとして、次の2点が挙げられます。
洋服に撥水加工を行うことで、雨や雪によって衣類が濡れたり、よごれを防止したりできるため、ダメージを軽減できるという効果もあります。
洋服を雨・雪から守る
洋服に撥水加工をすると、雪や雨が降っているときに、水分が染み込んでしまうのを防げるため、快適な状態で着用できることがメリットです。単に洋服が濡れるのを防ぐだけではなく、水分が染み込むことによって、縮みやカビの発生といったダメージが起こるのを軽減する効果もあります。そのため、スキーウェアやスノボウェアといったウィンタースポーツ用のウェアだけではなく、ジャケットやコートなどのアウターにも撥水加工はおすすめです。また、ズボンやスカートに撥水加工をしておくと、泥ハネによるよごれを防げます。
よごれの防止にも
洋服に撥水加工をすると水分を弾くようになることは、よごれの防止にも役立ちます。たとえば、ワインやジュース、醤油、油などこぼしてしまうと、通常は落ちにくいシミになってしまいます。撥水加工をしていると衣類の表面で弾くため、サッと拭き取るだけで落ちます。そのため、撥水加工をしておくと、洋服へのダメージを防げ、シミ抜きが不要になる点もメリットです。
クリーニングの撥水加工の料金
クリーニングの撥水加工の料金形態は店舗によって異なります。衣類の種類に関わらず均一料金としている店舗と衣類の種類ごとに料金を設定している店舗があるほか、クリーニング料金の50%とする店舗もみられます。
撥水加工は均一料金の店舗の場合、400円~600円程度が相場です。衣類の種類ごとに料金を設定している店舗では、ズボンは400円~500円程度、ジャケットは600円~800円程度、コートは1,000円~1,200円程度が目安になります。
宅配型クリーニングの「リコーベ」でも「よごれ防止・撥水加工」をオプションで取り扱っています。均一料金で1点あたり550円です。
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市販の撥水スプレーとの比較
洋服に撥水の機能を持たせるには、市販の撥水スプレーを使う方法もありますが、ムラになりやすいのがデメリットです。クリーニング店で使用する撥水剤は市販の撥水スプレーよりも粒子が細かく、衣類の奥まで浸透しやすいです。また、クリーニング店ではムラなく噴霧を行い、乾燥によって撥水剤が馴染ませていることで、より水を弾きやすくなるように加工されています。
実際にクリーニングによる撥水加工を行った衣類と、市販の撥水スプレーを噴霧した衣類を比較すると、効果には違いがあります。クリーニングによる撥水加工をした衣類は、水をかけると弾いて浸透しないのに対して、市販の撥水スプレーを噴霧した衣類は水をかけたときは弾くものの、しばらくすると浸透してしまいます。
市販の撥水スプレーは500円程度で販売されているため、複数の衣類に利用できることを踏まえると、クリーニングによる撥水加工よりもリーズナブルです。
しかし、市販の撥水スプレーはムラになりやすく、しばらくすると水分が浸透してしまうことから、クリーニングによる撥水加工の方が撥水効果が高く、おすすめです。
撥水加工できる洋服の種類
撥水加工ができる洋服などは以下のものです。
- ズボン
- スカート
- ジャケット
- ブルゾン
- コート
- ネクタイ
- スキーウェア
- スノーボードウェア
撥水加工はどのような洋服にもできるものではなく、向いていない衣類もある点に注意が必要です。セーターなどのニットは撥水加工を行うと、生地が固くなってゴワゴワしてしまうなど風合いが損なわれてしまうため、向いていません。また、Tシャツやワイシャツ、ブラウスなど直接肌に触れる衣類は、撥水加工を行うと、汗などの水分を弾いて吸収しにくくなってしまうため不向きです。
また、ポリウレタンや塩ビなどの合成皮革は、撥水加工のある素材のため、撥水加工をしても効果を実感しにくいです。
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撥水加工以外におすすめのオプション
- 店舗によって取り扱いは異なりますが、洋服のクリーニングは撥水加工以外にも、次に挙げるオプションサービスが設けられています。
- 汗抜き抗菌加工:ドライクリーニングでは落ちない水溶性の汚れの汗を落とし、黄色ブドウ球菌や大腸菌、サルモネラ菌などの繁殖を抑える加工。
- 消臭加工:臭いのもととなるよごれを分解する加工。
- 防虫加工:虫食いを防ぐ加工で、防虫剤の使用が不要になります。
- シミ抜き:専用の薬品の塗布や漂白処理によって、通常のクリーニングでは落ちないシミを落とします。
- ロイヤルコース:通常のクリーニングよりも1点1点に時間をかけて、衣類に合わせた洗浄方法で丁寧に洗い、手仕上げによって本来のシルエットに仕上げていく高級衣料向けのコース。
リコーベでは一般的にはオプションとなるサービスのうち、シミ抜きやほつれ直しは基本サービスとして、無料で提供しています。
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撥水加工による生地への影響
クリーニングによる撥水加工を行うことで生地に、雨や雪、よごれが染み込みにくくなり、きれいな状態で保てるというメリットがあります。クリーニングに回数を減したり、シミ抜きが不要になったりするほか、生地へのダメージによる色あせも防げるなど、衣類を長持ちさせることができます。そのため、特に新品で購入したダウンジャケットやコートなどのアウターは、撥水加工を行うのがおすすめです。
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まとめ
ジャケットやコート、スカートやズボンといった洋服は、クリーニング店で撥水加工を行っておくことで、雨や雪が降っているときでも快適に着用することができます。また、よごれの付着を防ぐことによって、生地のダメージを軽減して長く愛用できることも期待できますので、クリーニングに出すときに撥水加工をつけることを検討してみましょう。